何書こうかしら?

ばいきんまんのあなた

息子にリクエストされて、「 アンパンマン」の登場キャラクターの声色を真似することがある。

 

アンパンマンしょくぱんまんは中性的で難しいし、ドキンちゃんの小悪魔的な感じを出すのも難しい。

 

比較的簡単に似せられるのはチーズだろうか。

ではばいきんまんはどうか?

ばいきんまんの声はすごく特徴的なので、実は真似しやすいと思う。

一歳の息子も一歳なりにばいきんまんを真似できる。

 

でもばいきんまんの声色には大きな問題がある。

それは喉を痛めやすいということ。

ちょっと「ハヒフヘホー」とか「出たな お邪魔虫!」とかやってると、すぐに喉が痛くなってしまう。

 

私は音楽大学で声楽を学んだ。

卒業後は演奏の仕事をしていたこともあり、

一日20曲ぐらい歌うこともあった。

それを続けていると急に声が出にくくなってしまうことがあり、代役を立てたりして周りに迷惑をかけることも何回かあった。

 

声の使いすぎと無理な発声が原因だった。

 

そこで私はなるべくいつもベストな声の状態を保つためにいろいろな工夫をした。

毎日24時間、自分の声と喉のことを考えているような生活だ。

 

・寝るときはマスクをしてのどにタオルを巻く。

・加湿器も忘れない。

・外出するときはもちろんいつもマスク。

・喉に良いと言われている飲み物をいつも携帯して飲む。

・なるべくしゃべらない。

・しゃべらなきゃいけないときは喉に負担をかけないように、裏声で小さくしゃべる。

・お酒は飲まない。

・たばこの煙はダッシュで避ける

など。

 

すごく神経質になっていたし、今思い返してみても楽な生活ではなかったと思う。

 

そこでばいきんまんの声をされている中尾隆聖さんに思いを馳せる。

ばいきんまんの声は喉を閉めるようにして出さなきゃいけない。

そしてそれをルーティンとしてこなしていらっしゃる。

さぞかしそこには工夫や努力、我慢や根性…いろいろな労力が必要だと推測される。

 

中尾隆聖さんはお会いしたこともなければ、動画を見たこともない。

写真を見たことはある程度で、どんな方なのか全く知らないのだが、ばいきんまんの声をお仕事にされているその背景を想像しただけで頭が下がる思いがする。