41歳、新人教師。
10月5日は教員採用試験の合格発表日だった。
合格だった。
大学卒業後から毎年受け続けたが、ずっと不合格だったのに、今、合格した。
受験回数はおそらく8回。
途中、受験し続ける気力が失われてしまった年と出産、育児で受験しなかった年もあった。
でも講師を続けながら受験を続けてきた。
今夏に試験があった。
それに向けて勉強し始めたのが、昨年の12月。
1歳と4歳の子育てをしながらの勉強で、もちろんまとまった時間は取れるわけもなく、
隙間時間を見つけての勉強だった。
そんなわけで、効率よく勉強を得点に結びつけなければならず、今年は教育時事と自分の教科(音楽)の筆記試験の勉強を中心にすることにした。
教育時事で役立つのが試験対策用の月刊誌だ。
私は「教員養成セミナー」を毎月買って、最低2回は目を通し練習問題を解いた。
その中でも「新学習指導要領」は重点的にチェックした。
音楽はとにかく問題集を解きながら、その中で疑問に感じた部分は他の資料も使って深めるようにした。
その二つが今回の合格を引き寄せたかはわからない。
でももうひとつ意識して準備したものがある。
それは面接だ。
私が受験した石川県では、筆記実技試験が終わってから面接まで2週間ある。
その間、机に向かえない時も、例えば炊事をしたり掃除をしたり、おっぱいをあげたり……家事育児をしながら、頭の中で面接でされそうな質問とその答えをシミュレーションした。
それと、就職面接関連の本をいくつも読んだ。
面接の本なら何でもいいわけではなく、「転職面接」や「30代、40代のための~」とタイトルにあるものを選んだ。
これらの本を読むことで、大学を卒業したばかりの若い人とは違う受け答えが私には必要だと思い知ったことが良かった。
今までの面接では「教員になりたい情熱押し」で挑んでいたが、今回はそこに「講師としての経験や人生経験の豊さ」加えたてアピールできた。
それが良かったように思う。
41歳新人教師としての生活が4月から始まる。
その数ヶ月前からは20代の若い人たちと一緒に研修も。
たぶんかなり浮いてしまうと思うのですが、それも楽しみながら、時には自虐ネタなんかも披露してがんばっていけたらと思う。