天使のよう?
来年4月からまた学校で講師をすることになるかもしれない。
今は、採用試験も終わったので、家事育児の合間を見つけて、教育関連の本を読んでいる。
4月からの実務に少しでも役に立つように、また自分のポリシーをしっかり持って仕事に臨めるように。
図書館で本を探す。
教育関連の本棚の前。
発達障害、自閉症、ADHD、学習障害、アスペルガー…など、支援が必要なこどもたちに関する本も多い。
教室にも特別な支援が必要な生徒もいるだろうと思い、手にとってパラパラと読んでみる。
すると…あった。
こういう本によくある「天使」という言葉。
私はこの言葉を見つけてすぐに本を閉じた。
自閉症児に関する手記などに多いのが、この「天使」という言葉。
特に自閉症児を持つ親の手記によく書いてあるように思う。
自閉症児が人と独特な関わりをすることや、独特なものの見方感じ方をすることで、「私たちとは違う。天使だ」という言い方なんだろうけど、私はこれがあまり好きではない。
そもそも「天使」とはどういうものなのか?
天の使いと書くからには、神様が地上に送り込んだこどものこと?
見たことがある人はいないだろうし、見たことがある人も絵画で見た程度だろう。
見たこともないものに例えるのも変だと思うし、それに「天使のよう」と我が子を例えることによる母親の自己満足や母親自身への慰めか励ましのように思えてしまう。
我が子を「天使」に例えてしまいたくなるくらいかわいいという親の気持ちは、その子が自閉症児でなくても、多くの親が感じていることだろう。
なのにわざわざ「我が子は天使だ」と本に書いてまで、世間に知らせたい気持ちの奥に何か別のものを感じるのは私だけだろうか。
私にはそういう穿った見方をしてしまうところがある。
悪いところだ。