守るもの
私も「じゃあ辞めてやるよ!」なんて、仕事を辞めたこともある。
だから貴乃花親方の気持ちもわかる。
でも今回のやり方はまずかったし、周りの人に迷惑をかけすぎた。
圧力やいじめみたいなことも多分にあったんだと思う。
もうずっと前からのいろいろが積もった上に、反逆しようにも上手くいかなくて、なんとかしないと自分の気持ちが収まらなかったんだろう。
私が今回の引退がまずかったと思う理由は一つ。
弟子たちを犠牲にしている点。
人には何かの集団に属する以上、そこで気に入らないことや、どうしても受け入れられないことも起こると思う。
自分一人だったらいつでも「辞めてやる!」って辞めたらいいと思うし、その方が周りに媚びへつらって生きるよりかっこいいような気もする。
でも弟子がいる以上、それは押さえないといけないと思う。
弟子は我が子同然と言ってたよね。
親だったら我が子のために、嫌いな人間に頭を下げたり、怒りたいときにも笑ったりできるのではないだろうか。
今回の貴乃花は「弟子のため」と言いながら、そこには自分の想いを貫徹することだけが大事だったように見えた。
私は4月からまた学校で働く。
独身の時に講師をしてた以来だから、5年ぶりぐらい。
もちろんその時は人の親ではなかった。
だから管理職に食って掛かったり、不遜な態度を取ったこともあった。
そんな私だが今度はそうは行かないだろう。
守るものができた。